282
edits
No edit summary |
Snow Goose (talk | contribs) (→Lyrics) |
||
Line 17: | Line 17: | ||
== Lyrics == | == Lyrics == | ||
=== Game Size === | |||
=== Japanese === | === Japanese === | ||
<pre>千変し 万化し 枯れてなお | <pre>千変し 万化し 枯れてなお | ||
Line 32: | Line 35: | ||
蝉のような鼻をしたおかあさん | 蝉のような鼻をしたおかあさん | ||
「このひとでなし!」 | 「このひとでなし!」 | ||
蝉のような口をしたおじいさん | 蝉のような口をしたおじいさん | ||
Line 41: | Line 41: | ||
蝉のような耳をしたおばあさん | 蝉のような耳をしたおばあさん | ||
「わあ ちんちくりん!」 | 「わあ ちんちくりん!」 | ||
蝉のような顔をしたおとうさん(代表者でもある) | |||
「あいや みにくいもの」 | |||
----------------------------------------------- | ----------------------------------------------- | ||
遮るもの無き名月 はんなり | 遮るもの無き名月 はんなり | ||
Line 64: | Line 67: | ||
天高く透く一片の雲に過ぎず | 天高く透く一片の雲に過ぎず | ||
だが生きてこそ | |||
呪われた 鬼の子供と呼ばれ | 呪われた 鬼の子供と呼ばれ | ||
Line 101: | Line 104: | ||
"waa chinchikurin" | "waa chinchikurin" | ||
semi no youna | semi no youna kao wo shita otousan (daihyou shade mo aru) | ||
"aiya | "aiya minikui mono" | ||
----------------------------------------------- | ----------------------------------------------- | ||
saegiru mononaki meigetsu hannari | saegiru mononaki meigetsu hannari | ||
Line 140: | Line 143: | ||
karete nao</pre>}} | karete nao</pre>}} | ||
=== Long Version === | |||
==== Japanese ==== | |||
{{hide text|<pre>最初にいっておくが | |||
おそらく これより先に続くお話に意味はない | |||
正しくは | |||
このお話にも だ | |||
わたしに 伝えたいことなど まるで 何もない | |||
わたしが 姿を変え形を変え | |||
一連のものがたりを通して | |||
これまでに伝えてきた | |||
そして これからここへ記す言葉や思考思想等々 | |||
これらには何の意味もないし価値もない | |||
無意味 だ | |||
無価値 だ | |||
先に無 後に無 | |||
だが | |||
生きてこそ | |||
それでこそ | |||
―前編― | |||
千変し 万化し 枯れてなお | |||
ちぎれちぎれもたかだかと | |||
その川聊かの瑕瑾なく | |||
すりすりと擦れ合ふ | |||
すりすり すりすり | |||
枯れてなお 枯れてなお | |||
この川の どこへ行く | |||
いづくより 生まれ いづこ | |||
ねんねこに沈み 弾け飛び ぴゅっぴゅ | |||
ぴゅっぴゅ ぴゅっぴゅ | |||
蝉のような鼻をしたおかあさん | |||
「このひとでなし!」 | |||
蝉のような口をしたおじいさん | |||
「あいや おかしな なあ」 | |||
ぷんぷん! ぷんぷん! | |||
蝉のような耳をしたおばあさん | |||
「わあ ちんちくりん!」 | |||
ぷんぷんぷん! | |||
蝉のような顔をしたおとうさん(代表者でもある) | |||
「あいや みにくいもの におう におうぞ」 | |||
遮るもの無き名月 はんなり | |||
立派なおべべに赤帯垂らして | |||
恥じらうことなく山から川へと | |||
ころころ 転んで | |||
みんみんの声 届けてくれたのさ | |||
ぴょんぴょん跳んではそうぞうしい(後ろ前である!)が | |||
ぴんとひらめいた かしこい彼は言う | |||
「大きな声ではいえないけれど | |||
小さな声では聞こえませんの!」 | |||
それを聞いていた 彼の歩幅にあわせて | |||
ぴょんぴょんと飛びまわる かわいらしい生き物たち | |||
「わっはっは! あっはっは! | |||
なんとも機知に富んだ 物言いであることか!」 | |||
ここには数多の | |||
動物のような姿をしたものたちがいるようだ | |||
うさぎのような長い耳を持つ ひと がいる | |||
かめのような固い甲羅を持つ ひと がいる | |||
たぬきのような挙動を見せる | |||
抜き差しならない ひと もいる | |||
きつねのような 実に妖艶な ひと もいる | |||
大きな 象のような | |||
ついぞない鼻をもった ひと までもがここにいるのだ | |||
なんともはや! すばらしい! | |||
皆一様に跳ねまわっている | |||
実にほほえましい光景だ! | |||
その素敵な会合を 木の上より俯瞰する | |||
蝉のような鼻をしたおかあさん | |||
「あのひとでなし!」 | |||
その素敵な会合を 木の上より俯瞰する | |||
蝉のような口をしたおじいさん | |||
「あいや 不潔な なあ」 | |||
ぷんぷん! ぷんぷん! | |||
その素敵な会合を 木の上より俯瞰する | |||
蝉のような耳をしたおばあさん | |||
「うそつきぼうや!」 | |||
ぷんぷんぷん! | |||
その素敵な会合を 木の上より俯瞰する | |||
蝉のような顔をしたおとうさん(代表者でもあるのだ) | |||
「あいや あな おそろしや」 | |||
こうして毎日 | |||
呼吸も忘れて 身とも影ともつかずが重畳 | |||
そこから わんさと 子を積む 山車出て | |||
厳粛に おごそかに 真っ赤な橋脚 垂直に | |||
のぼる!! | |||
赤色の肌をちらりとみせる 立派な髭をもつ聖人 | |||
「いいかい諸君よ わたしは高きを恐れず進み | |||
汚いものをなくそうと思うのだが | |||
どうか!」 | |||
小さなつぶねたち | |||
「おー―!」 | |||
自身の立派な象徴を直視しながら | |||
蜃気楼のような背中を震わせる聖人 | |||
「う う ううーん!」 | |||
どうやら彼はもう一声ほしいようである | |||
「ど ど どど どどど どどどど | |||
どうか!!」 | |||
大きなつぶねたち | |||
「おおー―――!!!」 | |||
彼らの賛同に 聖人様はひどくご満悦なようで | |||
仰向けになりながら | |||
お店頭様にむけて黄ばんだ体液を吐き | |||
こう叫んでいる | |||
「おい貴様ら! | |||
無価値で無様で滑稽な蝉どもめが! | |||
見ているか! | |||
やったぞやったぞうやったのだ! | |||
とうとう私はやったのだー!」 | |||
彼の顔面は自身で吐いた | |||
黄ばんだお勤めに覆われている | |||
彼はどうやら ついにやり遂げたらしい | |||
おめでとう! | |||
おめでとう! | |||
赤い肌を見せる名も無き聖人よ! | |||
貴殿はとうとうやったのだ!! | |||
私のような下々の者には | |||
到底理解できない類の偉業ではあるが | |||
彼はおそらく何かをやりとげたのであろう | |||
おめでとう! | |||
玉の緒溜まり 鳴き響もす | |||
ころり ころり ころころ ころり | |||
何か 鉄をこすりあわせた音のような | |||
不愉快な音が聞こえる | |||
前から後ろから聞こえる | |||
天と地の和解の証なのだろう | |||
そう思いたい | |||
精一杯だ 皆一生懸命だ | |||
誰が為に 誰の為に | |||
ここは何処だ | |||
お前は誰だ | |||
お前はどこに立っている | |||
件のおかあさん | |||
「うーん」 | |||
件のおじいさん | |||
「ううーん」 | |||
件のおばあさん | |||
「うーんうーん」 | |||
件のおとうさん(かつて代表者であった) | |||
「ううーん ううーん ううーん」 | |||
苦しんでいる | |||
何故かはわからない | |||
(本当は知っているのだが 教えることは出来ない) | |||
苦しんでいる | |||
遮るもの無き少年 ころころ | |||
立派なおべべに赤帯垂らして | |||
恥じらうことなく 袖から袖へと | |||
ころころ ころころ ころころ ころころ | |||
ころころ ころころ ころころ ころころ | |||
ころころ ころころ ころころ ころころ | |||
後ろ前だが かしこい聖人が言う | |||
「大きな声ではいえないけれど | |||
小さな声では聞こえませんな!」 | |||
皆 | |||
「わははは! ちがいないちがいない! | |||
君は実に趣き深いなあ!」 | |||
くらがりの中で蠢くひかりをあつめて | |||
こぼれて あつめて | |||
子を棄つる薮は在れど 身を捨つる薮は無し | |||
―そうこうしているうちにも― | |||
月蝕は刻々とすすんでいる | |||
夜蝉が鳴いている | |||
死にたくはなしと鳴き叫んでいる | |||
屍には落葉が積もり | |||
川となり 海となる | |||
すべては千変し 万化し | |||
その輪郭をぼかしながら | |||
天高く透く一片の雲に過ぎず | |||
呪われた 鬼の子供と呼ばれ | |||
篝火の影絵をなりて | |||
唾を吐かれて 泥をなげられ | |||
それでも | |||
諸手をかざして | |||
蒼天の縷々を綴る | |||
望まれずに生まれて | |||
愛を知らず枯れていく | |||
ああ 愛を | |||
誰か彼に愛を | |||
いろいろなものに接吻をしながら | |||
赤い背中をした彼は言う | |||
「言われていたのだ! 言われていたのだ! 言われて! | |||
彼は呪われた子であり! | |||
全くもって■■■■■■である! | |||
実際 | |||
彼に価値はない! | |||
彼には何の価値もない! | |||
彼の存在を喜ぶ者もいない! | |||
彼は圧倒的にひとりだ! | |||
彼の周りには誰もいない! | |||
彼にはまるで希望がない! | |||
微塵の可能性もない! | |||
そうだ彼は無意味だ! | |||
無意味で無価値で無様で滑稽だ! | |||
絶望的だ! | |||
本当にわらえるだろう! | |||
おわらいぐさだ おわらいぐさ! | |||
わらえるぞ あいつを見てみろ | |||
みんな! 見ろ! みんな! あやつを見てみろ! | |||
わらえるぞ わっはっは ああ わらえる | |||
わらえるわらえるわらえてしかたがない」 | |||
誰のことを指しているのだろうか | |||
皆 首を三百六十度 こてこてと傾けてはみるものの | |||
ちいとも想像がつかない | |||
とにかく騒ぎに便乗することにしたようだ | |||
うしろまえの動物たち | |||
「しかたないしかたない! しかたがない!」 | |||
皆嬉しそうだ | |||
「そうだろう!」 | |||
全身が焼けただれた男 | |||
「どうだ!それが私だ!」 | |||
真実を知り ひどく驚いた役者たち | |||
「ぎゃあ! ぎゃふん! ぴゅっぴゅ!」 | |||
皆の口からは大量の | |||
琥珀色の火虫が吹き出している | |||
のたうちまわっている | |||
喉を掻きむしっている | |||
顔の大部分は凍りつき 崩れ落ち 剥がれ落ち | |||
背中は炎に包まれている | |||
かなしいことだ | |||
もう誰も救われない | |||
おめでとう! おめでとう彼のひと! | |||
してやったり! だ! | |||
的然として日の下 | |||
目を開く ひと | |||
しんがりで吊る ひと | |||
正覚とすがる ひと | |||
我執に喰われ 枯れていく 其のひと | |||
そうだ | |||
これこそが真実だ | |||
そうだ まさに真理 | |||
気がつくと誰もいない | |||
何者もいない | |||
あれほどの騒ぎが嘘のようだ | |||
ただ | |||
夜空の中心で凍りつく | |||
透明な川の 純朴なせせらぎだけが聞こえる | |||
全ては夢だった | |||
全て夢の中の出来事 | |||
ほんとうに かなしいことだ | |||
千変し 万化し 枯れてなお | |||
ちぎれちぎれもたかだかと | |||
その川聊かの瑕瑾なく | |||
すりすりと擦れ合ふ | |||
すりすり すりすり | |||
枯れてなお 枯れてなお | |||
枯れてもなお | |||
そこに何の意味があろうおか | |||
私にはわからない | |||
誰にもわからない | |||
もうここには誰もいない | |||
天の庭 樹のひと曰く | |||
―後編 本編― | |||
おぼろげに朧の橋を渡っていると | |||
宙を呼ぶ声が聞こえる | |||
受戒せんと数多の落葉たちの | |||
「宿報である」と言う叫びだ | |||
その声は次第に験仏の代弁として | |||
眼下 月光あまねし大河を ひた流れる現未と結び | |||
灼熱の虹へと姿を変えていく | |||
「いずくより ああ 生まれて いずこ」 | |||
―天の庭へ― | |||
天つ日の不請の清く | |||
彼のひとの間をすり抜ける | |||
あまりにも まぶしすぎて | |||
誰も 気がつくことは無い | |||
かなしいことだ | |||
ほんとうに | |||
おそろしいことだ | |||
ほんとうに | |||
暗澹たる中天を跨ぐ灼熱の梯子に | |||
群がる落葉たちが口々に叫んでいる | |||
「枯れ■■■■! 朽ち■■■■!」 | |||
呪われた鬼の子供は澱み | |||
日輪の大つぶに揺れながら | |||
流れ木の鎖をれかへる | |||
塞きる六識の縷々と綴り | |||
今日も生きてこそ | |||
明日も生きてこそ | |||
枯れてなお | |||
影の地につきささる | |||
灼熱のたばしり朽ちてなお | |||
それでも | |||
生きてこそ | |||
生きてこそ | |||
なにくそ こなくそ | |||
生きてこそ | |||
それでこそ | |||
今日もまた 生きてこそ | |||
一秒先を生きてこそ | |||
二秒先を生きてこそ | |||
三秒先を生きてこそ | |||
今日も明日も明後日も来週も来月も来年も | |||
生きてこそ | |||
「そうだ そうだ! | |||
俺はお前を愛してやるぞ! | |||
俺だけはお前を愛してやるぞ!」 | |||
天の庭にて 赤い背中の男曰く</pre>}} | |||
== Song Connections / Remixes == | == Song Connections / Remixes == |
edits