Shiawase no katachi: Difference between revisions

Jump to navigation Jump to search
Line 84: Line 84:
   yurari nobori ame
   yurari nobori ame


   michiyuki no hodo no akari ka ake nokori
   michiyuki no hodo no akari ka hotaru tobu
   fuangena kao shite
   fuangena kao shite


Line 92: Line 92:
=== Long Version ===
=== Long Version ===
==== Japanese ====
==== Japanese ====
{{hide text|<pre>―前提として―
こんなとき
僕はあまり器用な人間ではないので
何も言うことが出来ない
僕はあまり器用な人間ではないので
何もすることが出来ない
しあわせになる方法など わかるはずがない
僕には何の力も 知恵も ないからである
今日も外は雨だ
もちろん 気の利いた
素敵で洒落た傘など持ってはいない
ところどころ 小さな穴のあいた
傘のようなかたちをしたものなら持っているけれど
せめて 僕なりの 精一杯の器用として
それは誰かに 大切なひとたちにあげることにしている
おそらくこれは 時として
いんちきな感情の類なのであろうが
器用というと 僕にはこれくらいしか思い浮かばない
そんな理由で
僕はいつもずぶぬれだ
ずぶぬれ どろだらけ
穴のあいた
傘のようなかたちをしたものをもらったひとも
めいわくなのかな とは思う
ありがためいわく というやつだ
結局 みんな
ずぶぬれ どろだらけ
わらえるだろう
とんだわらい話だ
でも
そんな姿を見て
愛したひとが泣いた
愛してくれたひとが泣いていた
僕はあまり器用な人間ではないので
何も言うことが出来なかったし
僕はあまり器用な人間ではないので
何もすることが出来なかった
このように
いつでも なにひとつ 思い通りにはいかないのだが
それでも いつでも
器用な人間ではないなりに
真に 本当に
心の底からこう思い 願っている
明日は 晴れると良いな
今日も雨だ
雨 のち 雨
ごくろうさま
「これで おしまい」
そっとしまう
浅く 深追いの指
轍歩く
叢雲踏むが如く
静かに
音も立てず
見慣れた端の明かりの跳んで
顔染め上げ
音響きもたてず崩れてしまう
この瓦礫の先には
何かあるのかな
何があるのかな
誰か 教えておくれよ
僕はあまり器用な人間じゃあないから
想像をすることが出来ないんだ
ただ
愛したひとが泣いた
愛してくれたひとが泣いていた
指と指 触れてむつんで
擦れあう度に
水位が増している
大空と遊び疲れてさ
落ちては 声上げて
弾けて 残るを仰ぐ
何が言えようか
こんな僕にいったい何が言えようか
さよならをひとつひとつに 願いをさむ
それぞれの夜漕ぎをへて 先に
手のひらに在る 立ち並んで
ゆらり のぼり雨
道行きのほどの灯りか 明け残り
不安げな顔して
さざ波の音にあわせて消えていく
降り注ぐものと心通わせて
ひとり傘 ひとり黙して ひとり旅
雨宿り
そうか 僕は
雨にもなれず
風にもなれずに
このまま消えていくのだろうな
僕はおそらく
そうやって消えていくのだろう
でも それが僕なのだからしようがない
僕は決して器用な人間ではないので
それが良いことなのか 良くないことなのか
まったく想像もつかないが
ただ ひとつ言えることは
それが僕なのだから しようがない ということだ
ひとが変わることはないからだ
ひとは決して変わらない
変えること自体 馬鹿馬鹿しいように思う
所詮 僕は僕でしかないからだ
今日も雨がきつい日だ
今日も風がきつい日だ
今日も きつい日だ
大空を泳ぎ疲れてさ
泣きながら落ちてくるのだもの
誰が何を言えようか
愛したひとが泣いていた
何も言わずに
外は雨
愛してくれたひとが泣いていた
今日も きっと 明日も雨
さよならはひとつひとつ 輪郭をなし
それぞれ 確かに 大地となって
手のひらの深みでくすぶる
澱みを受け止める
ささやかに光り 降り注ぐ素朴の
思い詫ぶ逆波
大切なひと 大切なものがあり
それぞれが水漬くことはない
結果 そうであったとしても
僕にとって
それは耐えることの出来ないことである
小さくなった寄る辺に
黙して願いの人形の
掲げてひとつ ひとつ
もつれるように 逃げるように消える
雲に結いつけて
追いかけて 背中の音 たたみおく
滑稽だろう
でも
そうすることで
明日は
明日こそは
晴れそうな気がしてさ
今日も雨
ずぶぬれ どろだらけ
明日は晴れると良いな
―前提として 追記―
今日も雨
雨のち雨
ずぶぬれ のち どろだらけ
ただ
雨なのだから しようがない
雨なのだから ずぶぬれ どろだらけ もしようがない
こんなとき
僕はあまり器用な人間ではないので 何も言えない
僕はあまり器用な人間ではないので 何も出来ない
ただ
愛したひとを悲しませてはいけない
愛してくれたひとを悲しませてはいけない</pre>}}
==== Japanese (Unofficial) ====
{{hide text|<pre>そっとしまう
{{hide text|<pre>そっとしまう
浅く 深追いの指
浅く 深追いの指
Line 101: Line 323:


見慣れた端の明かりの跳んで
見慣れた端の明かりの跳んで
顔染め上げ
あいそめあげ
音響きもたてず崩れてしまう
音響きもたてず崩れてしまう
瓦礫の先には
瓦礫の先には
Line 122: Line 344:
ゆらり のぼり雨
ゆらり のぼり雨


道行きのほどの灯りか 明け残り
道行きのほどの灯りか ほたる飛ぶ
不安げな顔して
不安げな顔して
さざ波の音にあわせて消えていく
さざ波の音にあわせて消えていく
Line 128: Line 350:


雨宿り
雨宿り
そうか 
そうか
雨にもなれず
雨にもなれず
風にもなれずに
風にもなれずに
Line 138: Line 360:
愛したひとが泣いていた
愛したひとが泣いていた


泳ぎ疲れて
泳ぎ疲れて 愛してくれたひとが傍で
愛してくれたひとがそばで


今日も 明日も雨
今日も 明日も雨
Line 153: Line 374:
それぞれが水漬くことはない
それぞれが水漬くことはない


小さくなった寄る辺[ベ]に
小さくなった寄る辺に
黙して願いの人形の
黙して願いの人形の
掲げてひとつ ひとつ
掲げてひとつ ひとつ
282

edits

Navigation menu